「チラシを1万枚配ったのに、問い合わせが2〜3件しかない…」 「他の塾のチラシと何が違うのか、自分ではわからない…」 「キャッチコピーをどう書けば保護者の心に響くのだろう…」
このような悩みを抱えている塾経営者の方は多いのではないでしょうか。
チラシで最も重要なのは「キャッチコピー」です。保護者がチラシを手に取って、読むか捨てるかを決めるのは、わずか0.2秒。この一瞬で「自分に必要な情報だ」と思わせられなければ、チラシ制作費は無駄に終わってしまい、より経営状況が悪化します。
この記事では、実在する塾の成功事例を分析しながら、反応率を高めるキャッチコピーの作り方と、今すぐ使える例文20選をご紹介します。
なぜ学習塾のチラシは「キャッチコピー」で決まるのか


保護者は0.2秒で判断している
チラシを受け取った保護者は、キャッチコピーを見て瞬時に「読むか、捨てるか」を判断します。
忙しい保護者にとって、自分に関係ないチラシを読む時間はありません。「生徒募集」「個別指導」「冬期講習」といった当たり前の言葉では、保護者の心を動かすことはできません。
「何でもできます」は誰にも響かない
「小学生から高校生まで対応」「全教科対応」「個別指導も集団授業もあります」
こうした「何でもできます」というアピールは、一見すると間口が広いように思えますが、実は誰の心にも刺さりません。保護者は「うちの子に本当に合うのだろうか?」と不安になり、問い合わせに至らないのです。
キャッチコピーが変われば反応率は何倍も変わる
キャッチコピーを変えただけで、同じチラシでも問い合わせ数が何倍にも増加します。デザインや配布エリアは同じでも、「何を伝えるか」によって結果は大きく変わるのです。
実在する塾のチラシ成功事例5選
ここでは、実際に効果を上げている塾のチラシ事例を、ターゲット別に紹介します。
事例1:地域の高校名を具体的に打ち出す


キャッチコピー:「第2学区の公立高校に!!関関同立・産近甲龍に!!行かせます!」
ターゲット: 中学生の保護者(高校受験・大学受験を意識)
なぜ良いのか: この事例の優れている点は、地域で人気の高校・大学名を具体的に明記していることです。「第2学区」という地域限定の表現により、「この塾は地元に詳しい」という信頼感を与えています。
また、「関関同立・産近甲龍」という関西圏で知名度の高い大学名を出すことで、保護者の「うちの子もあの大学に…」という願望に直接訴えかけています。
学べるポイント:
- 地域で人気の学校名を具体的に出す
- 抽象的な「合格実績多数」ではなく、固有名詞で訴求する
- その地域の保護者が知っている学校名を使う
事例2:生徒の声と顔写真で信頼感を醸成


出典(チラシ画像):ひのき塾
特徴:紙面いっぱいに顔写真・本名入りの生徒の声を掲載
ターゲット: 小学生〜高校生の保護者
なぜ良いのか: ひのき塾のチラシは、実際に通っている生徒の顔写真と実名入りの体験談を大きく掲載しています。これにより、「本当に生徒がいて、成果が出ている塾だ」という信頼感を与えています。
また、紙面右上に「No.1」の訴求を配置し、多くの生徒が利用していることを一目で分かるようにしています。
学べるポイント:
- 生徒の顔写真と実名で信頼性を高める
- 「多くの生徒が通っている」という社会的証明を示す
- 体験談は具体的であるほど効果的
事例3:成績が伸び悩む理由を“問い”で突きつけた学習塾チラシ


出典(チラシ画像):イイチラシBiz
キャッチコピー:
「うちの子の成績は なぜ上がらないの?」
ターゲット:
成績が「3」「4」で伸び悩んでいる中学生の保護者
なぜ良いのか:このチラシが優れているのは、塾の強みや講座内容ではなく、保護者の悩みから話を始めている点です。
「うちの子の成績はなぜ上がらないの?」という問いは、多くの保護者が日常的に感じている不安そのものです。
そのため、チラシを見た瞬間に「これは自分の家庭の話だ」と感じさせることができます。
また、「成績が3・4の子を5に上げる」と対象を明確に絞っているため、誰にでも当てはまる曖昧な表現にならず、価格や安売りキャンペーンに頼らなくても反応を得やすい設計になっています。
学べるポイント
- 最初に「生徒募集」「講習案内」から入らない
- 保護者の悩みをそのままコピーとして使っている
- 成績帯を明示し、対象をあえて限定している
- 値引きではなく「問題解決」を訴求軸にしている
そのまま使えるキャッチコピー例文20選


ここからは、すぐにチラシに使えるキャッチコピー例文を、パターン別に20個ご紹介します。
パターン1:ターゲット明確型(5例)
ターゲットを絞り込むことで、「これは自分のことだ!」と感じてもらえます。
例文1:「高校受験を考え始めた、中学2年生の保護者の方へ」 → 学年と時期を限定することで、該当する保護者に強く刺さる
例文2:「『勉強しなさい』と毎日言うのに疲れたお母さんへ」 → 保護者の悩みを具体的に言語化している
例文3:「数学だけ苦手な小学5年生、集まれ!」 → 教科と学年を限定し、親近感を持たせる
例文4:「部活と勉強、両立したい中学生のための塾です」 → 「両立したい」という願望に直接応える
例文5:「○○中学から△△高校を目指す生徒専門」 → 学校名を出すことで、地域密着感を強調
パターン2:実績アピール型(5例)
具体的な数字や実績で信頼感を高めます。
例文6:「昨年度127名が定期テストで平均20点アップ」 → 人数と具体的な数字で説得力を持たせる
例文7:「都立高校合格率92%(48名中44名合格)」 → 分母を明記することで信頼性が増す
例文8:「開校3年で英検合格者150名突破」 → 期間と人数で成長性をアピール
例文9:「○○高校に5年連続15名以上合格」 → 「連続」という言葉で安定感を示す
例文10:「前回のテストで8割の生徒が自己ベスト更新」 → パーセンテージで成果を可視化
パターン3:悩み解決型(5例)
保護者の具体的な悩みに直接答えます。
例文11:「学校の授業についていけない…そんなお子様こそお任せください」 → 保護者の不安を言語化し、解決策を示唆
例文12:「『どうせ自分は頭が悪い』そう思っているお子様を変えます」 → 子どもの心理状態に寄り添う
例文13:「勉強のやり方が分からない子のための塾です」 → 「成績が悪い」ではなく「やり方が分からない」と前向きな表現
例文14:「集団授業だと質問できない子、個別指導で自信をつけませんか?」 → 性格に配慮した提案
例文15:「宿題を見てあげる時間がない保護者の方へ。当塾が代わりにサポートします」 → 保護者の時間的な悩みに応える
パターン4:緊急性・限定性型(5例)
「今すぐ行動しなければ」と思わせる表現です。
例文16:「夏期講習、残り5席!締切は7月15日まで」 → 数字で限定感を出し、期限を明示
例文17:「今なら入会金無料キャンペーン実施中(6月末まで)」 → 期限付きの特典で行動を促す
例文18:「定期テスト2週間前。今からでも間に合います!」 → タイミングの良さをアピール
例文19:「この地域で個別指導1対1は当塾だけ」 → 地域限定の希少性を強調
例文20:「無料体験授業は月10名様限定」 → 数を限定することで価値を高める
絶対NGなキャッチコピー5選


良いキャッチコピーを知ることも大切ですが、避けるべきNGパターンも知っておきましょう。
NG1:「生徒募集」
なぜダメか: これは塾側の都合であり、保護者のメリットではありません。保護者は「生徒を募集しているかどうか」ではなく、「うちの子に合うかどうか」を知りたいのです。
改善例: 「○○でお悩みのお子様、まずは無料体験から」
NG2:「個別指導」
なぜダメか: 個別指導は塾の形態であり、保護者が得られるメリットではありません。
改善例: 「一人ひとりに合わせた指導で、苦手を確実に克服」
NG3:「○○塾」(塾名だけ)
なぜダメか: 大手塾でない限り、塾名だけでは何も伝わりません。
改善例: 「○○塾|地域No.1の合格実績」
NG4:「多くの生徒が成績アップ」
なぜダメか: 「多くの」は曖昧で説得力がありません。
改善例: 「昨年度127名が成績アップ」
NG5:「君の未来のために、いま、全力」
なぜダメか: 抽象的で、具体的なメリットが伝わりません。イメージコピーとしては良いですが、チラシの反応率は上がりません。
改善例: 「3ヶ月で偏差値を10上げる。その方法を無料体験で教えます」
キャッチコピーを作る3ステップ


ここまで事例や例文を見てきましたが、実際に自分の塾のキャッチコピーを作るにはどうすればいいのでしょうか。
ステップ1:ターゲットを具体的に絞る
「誰に向けたチラシか」を明確にします。
- 学年は?(小学生、中学生、高校生)
- 悩みは?(成績が上がらない、勉強嫌い、受験対策)
- 目標は?(○○高校合格、定期テスト対策、英検合格)
例:「中学2年生で、そろそろ受験を意識し始めた保護者」
ステップ2:保護者の悩みを言語化する
ターゲットが抱えている具体的な悩みを書き出します。
- 「うちの子、勉強のやり方が分かっていない気がする」
- 「塾に通わせたいけど、料金が心配」
- 「集団授業だと質問できないタイプ」
ステップ3:その悩みを解決できることを伝える
自塾がその悩みをどう解決できるかを、具体的に示します。
例:
- 悩み:「勉強のやり方が分からない」
- 解決策:「勉強のやり方から丁寧に教えます」
- キャッチコピー:「勉強のやり方が分からない子のための塾です」
チラシにかかるコストと経営のバランス


チラシは効果的な集客ツールですが、当然コストもかかります。1回の配布で10〜30万円かかることも珍しくありません。
このコストが経営を圧迫していないか、常に確認する必要があります。学習塾の適正な広告費比率は、売上の10〜15%以内と言われています。月商100万円の塾であれば、広告費は月10〜15万円が適正範囲です。
「チラシ配布の費用対効果が見えない」「広告費が経営を圧迫している気がする」
そう感じたら、塾経営全体の数字を見直すタイミングかもしれません。適正な広告費比率、講師への給与比率、家賃比率など、経営の数字については、別記事「学習塾の損益構造を解説|講師比率・家賃比率・授業単価の適正基準」で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
まとめ:キャッチコピーが変われば、反応率は変わる
学習塾のチラシで最も重要なのは、キャッチコピーです。
この記事のポイント:
- 保護者は0.2秒でチラシを読むか捨てるかを決める
- 「何でもできます」は誰にも響かない
- 実在する塾の事例から学べることは多い
- キャッチコピーはターゲットを絞るほど効果的
- 具体的な数字や学校名を使うと説得力が増す
- NGパターンを避けることも重要
- チラシのコストと経営のバランスを意識する
今日からできることは、まず自塾のチラシのキャッチコピーを見直してみることです。「これは誰に向けたメッセージか?」「保護者のメリットが伝わるか?」を自問自答してみましょう。
学習塾の集客全般については、学習塾の集客を成功させる完全ガイドの記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
集客でお困りなら、専門家に相談してみませんか?
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
「キャッチコピーは分かったけど、チラシ全体のデザインはどうすればいい?」 「配布エリアやタイミングで悩んでいる」 「第三者の視点で自塾のチラシを見てほしい」
そんなふうに感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
私は中小企業診断士として、貴塾の状況をヒアリングし、チラシの改善点や、集客戦略全体についてアドバイスをします。
「こんなこと聞いていいのかな?」という小さな疑問でも構いません。まずはお気軽にお問い合わせください。


