川崎・横浜で飲食店を経営されている皆様、こんにちは。地元密着で支援を行う中小企業診断士の今江です。
「SNSを毎日更新しているのに来客が増えない」「広告費をかけても効果が感じられない」そんな悩みを抱えていませんか?
小規模飲食店の集客では、大手チェーンと同じ方法をそのまま真似をしても成果は出にくいのが現実です。限られた予算と人手の中で、どこに力を注ぐべきか。
本記事では、集客がうまくいかない根本原因を明らかにし、川崎・横浜の個人店だからこそ取り組むべき「16の具体的な集客・販促手法」を中小企業診断士の視点で徹底解説します。
この記事を読み終える頃には、地元の店主様が「自分の店は何から手を付けるべきか」の明確な答えが見つかるはずです。
なぜ集客しても増えないのか?小規模店に多い3つの原因


多くの飲食店経営者が「やっているのに結果が出ない」と感じています。その背景には、共通する3つの原因があります。
原因1:ターゲットが曖昧なまま施策を打っている
「幅広い層に来てほしい」という思いから、ターゲットを絞り込めていないケースが非常に多く見られます。
よくある失敗例
- 20代女性にも50代男性にも響くメニュー構成を目指す
- InstagramもFacebookも中途半端に運用する
- 「誰でも歓迎」という打ち出し方をする
しかし、すべての人に好かれようとすると、結果的に誰の心にも刺さりません。大手チェーンならともかく、小規模店が「万人受け」を狙うのは得策ではないのです。
原因2:競合との違いが伝わっていない
「美味しい料理を提供しています」「アットホームな雰囲気です」こうした表現だけでは、お客様はあなたの店を選ぶ理由を見つけられません。
チェックすべきポイント
- 同じエリアの似た業態の店と、何が違うのか
- お客様が「わざわざ」来店する理由は何か
- 一言で説明できる強みがあるか
競合店と同じようなメニュー、同じような価格帯、同じような宣伝文句では、選ばれる確率は単純に「店舗数分の1」になってしまいます。
原因3:施策の効果測定ができていない
「なんとなく」で施策を続けていると、何が効いていて何が無駄なのか判断できません。
測定不足による問題
- SNS投稿の反応が良い日と悪い日の違いが分からない
- どの媒体から予約が入っているか把握していない
- リピート率が上がっているのか下がっているのか不明
効果測定なしで施策を続けるのは、地図を見ずに目的地を目指すようなものです。
集客は「認知→興味→来店→リピート」の順で決まる


集客を考える前に、まず全体の流れを理解しましょう。集客は次の4つのステップで構成されています。
ステップ1:認知(知ってもらう)
お店の存在を知らなければ、来店するはずがありません。
主な認知施策
- Googleビジネスプロフィールへの登録
- SNSアカウントの運用
- 地域情報誌への掲載
- 店頭看板やA型看板の設置
- 口コミによる紹介
小規模店の場合、「商圏内の見込み客」に集中的に認知されることが重要です。全国的な知名度は必要ありません。
ステップ2:興味・関心(行きたいと思ってもらう)
存在を知ってもらった後、「行ってみたい」と思わせる情報発信が必要です。
興味を引く要素
- 料理の見た目や質感が伝わる写真
- 独自のこだわりやストーリー
- 実際に訪れた人の評価やコメント
- 特定のニーズに応える特徴(例:子連れ歓迎、個室あり)
ここで重要なのは「誰に」「何を」伝えるかです。すべての情報を詰め込むのではなく、ターゲットが求める情報を優先的に発信しましょう。
ステップ3:来店(実際に足を運んでもらう)
興味を持ってもらっても、来店のハードルが高ければお客様は離れます。
来店ハードルを下げる工夫
- 予約方法が簡単(電話・LINE・Web予約など複数用意)
- 営業時間や定休日が分かりやすい
- アクセス方法が明確(地図、最寄り駅からの道順)
- 初回来店のきっかけ作り(クーポン、お試しメニューなど)
「行きたいけど、ちょっと面倒だな」と思われた時点で、競合店に流れてしまいます。
ステップ4:リピート(もう一度来てもらう)
新規客の獲得コストは、既存客の維持コストの5倍とも言われています。一度来店したお客様に再来店してもらう仕組みが、安定経営のカギです。
リピートを促す施策
- 来店時の満足度向上(料理・接客・雰囲気)
- 再来店の動機づけ(ポイントカード、季節メニュー)
- 定期的な情報発信(LINE、メルマガ)
- お客様との関係構築(顔と名前を覚える、好みを把握)
新規集客ばかりに目を向けていると、「穴の開いたバケツに水を注ぐ」状態になります。
この4ステップのうち、どこが弱いかを把握することが、集客改善の第一歩です。
成果が出る店がやっている改善手順(現状→強み→施策→検証)


施策の前に、次の順番を守るだけで失敗が減ります。
ステップ1:現状整理
最低限、次の“3つ”だけ押さえれば前に進めます。
- どの時間帯が弱いか(曜日×時間帯)
- 客単価はどうか(想定との差)
- 新規とリピートの比率感(肌感でも仮でOK)
さらに可能なら、来店経路(Google/SNS/口コミ/通りがかり)を一言でメモします。
ステップ2:強みの言語化
口コミ・会話・反応が良い投稿などから「評価されている点」を拾い、強みに翻訳します。
※ 経営者の思い込みだけで作らないことが重要です。
ステップ3:施策選定
目的を1つに絞り、施策も1〜2個に絞ります。
- 平日ランチを増やす
- 週末夜の予約を増やす
- リピートを増やす
目的が決まれば、施策は自然に決まります。
ステップ4:測定して改善
「やった」ではなく、「何が変わったか」を見る。
小規模店はこれだけで伸びやすいです。
集客改善が失敗する最大の原因は「現状整理」を飛ばすこと


いきなりSNSや広告に走ると、次の問題が起きます。
- 目的が曖昧で投稿や広告がブレる
- ターゲットが不明で刺さらない
- 何が良かったか分からず、再現できない
現状整理を体系化する方法として、SWOT分析が役立ちます。
「分析が苦手」「難しそう」と感じる方も多いですが、完璧にやる必要はありません。
ここで大事なのは「分析すること」ではなく、施策の優先順位が決まることです。
具体的なやり方は別記事で解説します。
【飲食店経営者必見】SWOT分析とは?実践方法と成功事例で学ぶ競争力強化の秘訣


今日から手を動かせる集客施策5つ(枝記事で深掘り)


理論だけでなく、実際に手を動かせる施策を紹介します。
施策1:Googleビジネスプロフィールの最適化
効果:今すぐ来る可能性が高い新規客を増やせる
Googleマップ経由の検索ユーザーは「近くで今行ける店」を探しています。
ここを整えるだけで、広告費ゼロでも来店候補に入る確率が上がります。
最低限やること
- 営業時間・定休日を正確に登録
- 料理・外観・店内写真を10枚以上掲載
- メニューと価格帯を明記
- 口コミに返信する
向いている店
ほぼ全店。特に新規客が欲しい店、立地検索されやすい店。
施策2:SNSは1つに絞って継続する
効果:来店前の不安を減らし、指名来店を増やす
SNSは「集客装置」ではなく来店判断を後押しする材料です。
数を増やすより、1媒体をちゃんと動かすほうが成果が出ます。
ポイント
- 毎日投稿は不要(週2〜3回で十分)
- 料理+人柄・想い・裏側を混ぜる
- フォロワー数より「保存・コメント」を重視
向いている店
若年層・女性客が多い、雰囲気やストーリーが強みの店。
施策3:口コミを増やす仕組みを作る
効果:新規客の来店率を底上げできる
口コミは、第三者が代わりに営業してくれる状態を作ります。
特にGoogleの口コミは、検索結果の印象に直結します。
最低限やること
- 会計時に自然に依頼
- QRコードで投稿導線を簡単に
- 良い口コミ・悪い口コミどちらも返信
向いている店
味・接客・雰囲気に自信がある店。
※自信がないなら、先に店内改善。
施策4:リピーター施策を1つだけ導入する
効果:売上を安定させ、集客の不安を減らす
新規集客は不安定。
リピートが増えると集客は一気に楽になります。
選択肢(1つだけ)
- デジタルポイントカード
- 次回来店クーポン
- 誕生月特典
重要ポイント
- 複数やらない
- 「忘れず回せる仕組み」を優先
向いている店
常連が付きやすい業態、席数が限られている店。
施策5:店頭看板・A型看板を見直す
効果:今そこにいる見込み客を取り込める
看板は24時間働く無料の営業マン。
特に通行量がある立地では、まだ普通に効きます。
改善ポイント
- 3秒で「何の店か」分かる
- 価格と写真をセットで表示
- 情報は1メッセージに絞る
向いている店
駅前・商店街・通行量がある立地の店。
その他、飲食店の集客施策を網羅的に知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。
飲食店マーケティング戦略|集客・リピーター・口コミで売上を2倍に伸ばす方法


やりがちな失敗4つと、ズレを直す方法


多くの飲食店が陥りがちな失敗を、事前に知っておきましょう。
失敗1:SNS更新に疲れて継続できない
原因
- 毎日更新しなければと思い込んでいる
- ネタ探しに時間がかかる
- 反応がないと虚しくなる
対処法
- 週2〜3回の投稿で十分
- 投稿ネタをストックしておく
- フォロワー数ではなく「誰か1人に届けば良い」という気持ちで
失敗2:広告費をかけすぎてしまう
原因
- グルメサイトの営業に言われるまま複数登録
- 効果が見えないまま継続
- 解約のタイミングを逃す
対処法
- 1媒体ずつ3ヶ月単位で効果測定
- 費用対効果の低いものは勇気を持って停止
- 無料でできることを先に最適化
失敗3:特徴がなく埋もれてしまう
原因
- 競合と同じようなメニュー、価格、雰囲気
- 「普通に美味しい」だけでは選ばれない
対処法
- 何か1つでも尖らせる(メニュー、接客、内装など)
- 「○○ならこの店」と言われる要素を作る
- 完璧を目指すより、特徴を際立たせる
失敗4:ターゲットに合わない施策をしている
原因
- シニア層がターゲットなのにInstagram注力
- 若年層向けなのにチラシ配布
対処法
- ターゲットの行動パターンを観察
- 実際の常連客に「どこで知りましたか?」と聞く
- 施策とターゲットのミスマッチを確認
まとめ:小規模飲食店の集客で大切なこと


集客で成果を出すために、最も重要なポイントを整理します。
1. 自店の強みを明確にする 何屋なのか、誰に喜ばれる店なのかを言語化しましょう。
2. ターゲットを絞り込む 万人受けを狙わず、「この人には絶対に選ばれる」を目指します。
3. 優先順位をつけて実行する すべてをやろうとせず、効果の高いものから着手しましょう。
4. 効果測定して改善する やりっぱなしにせず、数字を見ながら調整を続けます。
5. リピーター施策を忘れない 新規獲得だけでなく、来てくれたお客様を大切にする仕組みを作りましょう。
小規模飲食店の強みは、大手にはできない「顔の見える関係」と「柔軟な対応」です。規模で勝負するのではなく、あなたの店だからこそ提供できる価値を磨き、それを必要とする人に届ける。これが小規模店の集客の本質です。
まずは「現状整理」だけ、今日5分でやってみてください。
現状整理のメモはこの4行でOKです。
・弱い時間帯(曜日×時間帯)
・客単価(想定との差)
・新規/リピート比率(肌感でOK)
・来店経路(Google/SNS/口コミ/通りがかり)
完璧な数字でなくて構いません。
ここでは「正確さ」より「気づき」が大事です。
そうすることで、あなたはの店舗は集客改善のスタートラインに立つことができます。


